テーマ設定:~共同学校事務室が機能する、機能させる仕組みについて~
目的:チームで学びの環境を創ることができる事務職員の育成のために必要な環境、制度を明らかにし、広く広めることによって、事務職員を取り巻く環境の改善をはかる。
昨年度から2年間かけて共同学校事務室が機能する、機能させるしくみについて調査、分析を行っています。
※機能する…「学校経営に共同学校事務室で参画する」
2年次である令和6年度については、外部アドバイザーの助言を得て、調査依頼を行い、可能であれば、全国の優れた実践やしくみについても紹介いきたいと思います。
スケジュール :
(1) 調査内容完成・依頼 6月~9月
(2) 調査実施 10月~11月
(3) 集計・分析 12月~翌年度6月
(4) 調査結果報告 令和7年度第1回研修会
グランドデザイン(第1期)を作成しました
グランドデザインとは、今の時代を大海原に例えると、大海へこぎ出す船、事務職員号の大航海絵図です。
私たちがめざす理想郷を記し、船首を向けるのはどこか。なにからとりかかれば良いのか?自分達は今、航海の道のりのどの辺りにいるのか?どうやって進んで行けば良いのか?を示すものです。
そして、それらのことを自分達が共通理解するためのもの。遙か彼方の理想郷=目指すもの(ミッション)とその手前にある到達目標(ビジョン)、どうすれば良いのかという具体的な実効策(戦略)から構成されています。
【イメージ図】
これからの事務職員の役割を図化しました。中央の学校は中学校、その下のいくつかの学校は小学校を表わし、中学校区を表現しています。9年間を見通した小中連携をイメージし、地域住民の方各行政機関や関係諸団体との連携体制を図化しています。
- 【ミッション】
「学びの環境を創る~未来を担う岡山っ子のために~」 - 全事研のグランドデザイン、法や国の施策、県や自分たちの所属する市町の教育大綱(岡山県の課題把握)を参考に、そこからミッションを考えました。
特に、平成27年12月21日に中央教育審議会(※注1)が出した3つの答申のうち、「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」と「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策」を参考にしています。
「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」では、学校が抱える課題は複雑化、困難化しており、解決のためには学校と地域がパートナーとして、相互に連携・協働していくことが不可欠であり、これからの学校と地域の目指すべき連携・協働の姿として「地域とともにある学校への転換」、「子供も大人も学び合い、育ち合う教育体制の構築」、「学校を核とした地域づくりの推進」の3点があげられていました。
もう一方の「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策」では、①専門性に基づくチーム体制の構築②学校マネジメント機能の強化③教職員一人一人が力を発揮できる環境整備の3つの視点にそって、学校のマネジメントモデルの転換を図っていくことが重要とされています。
この2つの答申を踏まえ考えたミッションに込めた意味は以下の通りです。
「学びの環境」の環境とは、児童生徒が生活し、安心、安全で快適な設備という意味での環境整備だけではなく、各学校の実態や取り組みに合わせた教材・教具などの整備、あるいは、子供や保護者のための金銭的、社会福祉的な条件整備、そして、教職員、地域、保護者の協働体制を含めた子供をとりまく、すべての環境をさしています。教育課程と財務、教育資源、様々な情報、学校内の連携、学校間の連携、地域や家庭との連携・協働をつなぎ、教育効果を上げる、つまり事務職員がマネジメントすることにより、各学校の実態に合わせて取り組む、学びの環境をつくるといった意味を込めました。
脚本家、演出家、照明、音響、衣装等様々な人が関わることによって「ステージ」は創り上げられます。ステージ上で輝く、主役である子供たちを、様々な立場の人が協力して支えるというイメージです。
また、「ステージ」という言葉に「子どもたちを取り巻くすべての環境」と、事務職員自身が次のステージ(段階)へとレベルアップしていくという意味も込めています。